景気の回復も見通せず、感染症も猛威をふるう昨今。
先が見えず不安ですよね。
しかし、不況に強い業界ってあるの知ってますか?
景気の浮き沈みに作用されず、安定している業界。
それは、食品業界です。
衣食住は人が生活する上で必須ですが、食事をしない人はこの世に居ないくらい食は重要です。
今回は現役、食品メーカー社員の私が食品メーカーの特徴とメリット、デメリットなどを紹介します。
私はお菓子をつくる会社に勤めていますので、菓子メーカーの話が多めです。
ご了承ください。
食品業界の規模
食品業界(メーカー)の市場規模は29.4兆円。※
2019年の日本のGDPは561兆円。
食品業界の市場規模の大きさがわかると思います。
その中で、私が勤める菓子メーカーの規模は4兆3480億円。
食品業界の規模からすると、さほど大きくないですが金額的には十分大きいと思っています。
菓子業界ってどんな会社があるの?
ポイント
菓子業界で大手と言われる会社
- 明治製菓
- 森永製菓
- ロッテ
- グリコ
- ネスレ
他に、ブルボンやフジヤなど数多くの会社があります。
大手だから市場のシェアが大きいかというとそうでもありません。
大手がシェアの上位を取っていることは確かですが、寡占状態にはなっていません。
どこの会社が強いとかはなくどこの会社にもシェアを伸ばすチャンスはある業界とも言えます。
食品業界のメリット
メリット①:安定した業界
食品業界は不況に強い安定した業界と言えます。
私が勤務している会社は緩やかな右肩上がり。
ボーナスもしっかり出ますし、定期的に昇給します。
創立から長い年月が経っていますが、リストラをしたこともなく、安定した基盤です。
コロナ禍でも、売り上げの減少はほとんどなく、安定を保っています。
食べるという行為は人であれば絶対に欠かせない行為。
我慢することも難しい生命を保つ基盤となる行為です。
全世界の人がお客さんになるので、なくなることはない業界です。
メリット②:知名度が高い
食品業界、特に菓子業界は一般の人がお客さんですのでCMを多く出したり、キャンペーンしてみたりと知名度の向上を目的とした宣伝を多くします。
そのため、知名度がかなり高い。
他の業界ですと、世界的なシェアを持っている大企業でも、一般の人は知らない会社ってこともあります。
菓子メーカーに限れば、ほとんどありません。
知名度が高いことによるメリット
・会社の説明がいらない
・ローン審査が取りやすい
・子供に自慢できる
私も住宅ローンの審査を行いましたが、ハウスメーカーの営業さんも審査に関しての心配は全くしませんでした。
知名度高い=ローン審査通りやすいではないと思いますが、会社の説明をする必要がないことも手間が省けて楽です。
食品業界のデメリットは?
デメリット①:成長は鈍感
日本の食品の市場規模はこれ以上の増加は見込めません。
少子化&高齢化で食事の量は減っていて、人口も減少しているからです。
今後は食品メーカー同士が互い顧客を奪い合うような市場になります。
良い商品を発売するめーかーは緩やかに売り上げを伸ばし、反対のメーカーは緩やかに売り上げを減らしていくことでしょう。
爆発的に売り上げを上げたい!!
きつくてもいいから所得をもっと上げたい!!
っていう人には絶対に向かない業界です。
デメリット②:年功序列意識が強い
食品メーカー安定している分、守りに入る傾向があります。
最近は少し変わってきましたが、まだ年功序列意識が残っています。
出世も仕事の評価に関わらず、年功序列。
仕事をしないおじさんも沢山います。
しかし、年々評価主義に変わってきていますので、今後は能力がある人が出世する能力主義になる可能性が大です。
食品メーカーの仕事内容は?
食品メーカの仕事内容は、総務や人事、経理といったどこの会社でも必須な部署の他に
- 宣伝部
- 商品開発部
- 生産部
- 購買部
- 物流部
があります。
その中でも花形は商品開発部。
お客さんの嗜好や世の中のトレンドを分析し、新製品に落とし込みます。
他にも宣伝部と連携し、CMや芸能人とのコラボを行うため普通ではできない経験をできる部署でもあります。
その反面、商品が売れなかった責任は、自分で被ることにもなるので責任が重くのしかかる部署。
就活生が希望する部署の第一位でもあり、社員が絶対に希望しない部署一位でもある夢と絶望が詰まった部署。
ちなみに私は物を買う部署「購買部」です。
購買部の基本的な仕事はこちらで解説しています。
食品メーカーの未来は?
食品業界は緩やかに衰退していくと考えられていますが、各メーカーが指を咥えてみているというわけではありません。
食品メーカーも売り上げを伸ばすために努力しています。
それは海外への販路拡大。
東南アジアでは、経済発展により所得が上がり、中間層が増えています。
そうなると美味しいものを食べられるようになり、品質にも気を使うようになる。
日本の食品は品質検査がしっかりしている&美味しいと現地でも評判です。
今はまだ、現地での価格競争力がなく高級品との位置付けですが、今後経済発展することにより、多くの人が食べることができる食品になるかもしれません。
世界で日本食や日本の文化が受け入れ始めています。
今後に期待できる業界でもあります。
食品メーカーに向いている人は?
食品メーカーに向いている人
- 安定した職に就きたい
- コツコツと仕事を積み上げたい
- 海外でも活躍したい
派手さはないけどコツコツ着実に仕事をしたい人に食品メーカーはおすすめです。
多くの食品メーカーが海外に進出しているので海外で活躍したい人にもおすすめ。
食品メーカーに向いていない人
- 一気に売り上げを伸ばしたい
- 自分の力で大きなことを成し遂げたい
- 短期間で稼ぎたい
まとめ
食品メーカーのメリット
- 安定している
- 知名度が高い
食品メーカーのデメリット
- 成長が鈍化
- 年功序列意識が高い
食品メーカーはザ・日本企業って感じの職場です。
ベンチャー企業や外資系企業のような華やかさ、高収入を目指す人には向いてなし。
食品メーカーは良くも悪くも浮き沈みが少ない業界にいますので。
大手企業の食品メーカーは、倍率が200倍を超える人気企業です。
その中で勝ち抜くのは叶い厳しい戦いになります。
しかし、食品企業で多く求められているのに応募が少ない職種があります。
それがエンジニア。
食品メーカーでも生産システムの構築や原材料の調達システムなど多くの知識が必要です。
しかし、社内でプログラミングの知識をもつ社員は少なく、社外から採用を行う必要があります。
今後も確実に需要が伸びていくプログラミングの技術は食いっぱぐれることのない職種です。
私も若い頃に戻れたらプログラミングの勉強をしまくります。
プログラミングの勉強は独学でもできますが、スクールで習ったほが上達のスピードが段違い。
手に職をつけると今後生活に関する心配がなくなるのでお勧めです。
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